2013年04月01日
お嬢さんの遺灰を入れた手作りペンダント
今日は、7年ぶりにお客様がお見えになりました。
位牌の相談に見えたのが初めでした。

今年のお正月に、ファックスが届きました。
クリスマスイブに、とうとう天国へ旅立ったと書かれていました。
長かったなあ、、、
頑張ったんだなぁと、文面を読みながら7年前を思い出しました。
お嬢さんは9歳のある日、よくある熱を出した3日後に植物状態に
なってしまい、以来ずっと機械に繋がれたまま、
今は12歳だとあの日おっしゃっていました。
いつか、お別れの日が来るだろうから、今からいろいろ準備をしていて、
その時にはお位牌は私に相談したいとおっしゃっていました。
あれから7年。
12歳だったお嬢さんは、今月末で19歳を迎えるところでした。
元気だった9年と、意志疎通ができなくなってからの9年、、、
最後の9年間、ご本人もご家族も本当に頑張ってきただろうな、
そしてもう頑張らなくていいんだなという気持ちでした。
『いきなりじゃ可哀想だから、ゆっくりさよならを言ってくれて
いるんだと思えるんです。(^-^)』
7年前にママが私に言った言葉が、印象的でした。
あの時、依頼されたデザインは、羽根のついたかわいらしいものでしたが、
今回新たに提案されたデザインは、全く違うものでした。
きっと、お嬢さんが大人になって、かわいらしいというのとは
違ってきたからでしょう。
ピンク色が好きだったそうです。
だから、ピンクの月。
そして、ピンクの波をイメージしたものでした。

色合いのご相談や、月が歪むかもしれないという問題などを
話し合って、製作しました。
そのお位牌が出来たとご連絡したら、当初希望されていた
『遺灰を入れたペンダント』
を、やはり作りたい、可能ならば自分で作りたい。
とおっしゃいました。
今日はお位牌を引き取りに来ていただいたのと同時に、
そのペンダントを製作する日でした。
大切に持っていらっしゃった遺灰。
それをどうやってガラスに封じ込めるか、またデザインは
どんなふうにするかと、しばらく話し合って、バーナーを
使って頂きながら、ぶっつけ本番で制作していただきました。
私もお手伝いしましたが、かなりの部分を、お母様が
携わる作品になりました。

ご覧になっていたお父様が、自分も小さいものを作りたいと
おっしゃって、今度は小さな角のような貝のようなガラスを
作りました。

やはりこちらにも、遺灰を入れました。


ペンダントには、黒い革ひもを選ばれて、そのまま身につけて
お帰りになりました。
以前、お坊さんに
『仏教でもキリスト教でも、塵になって大地に還るのが成仏。
ガラスに遺灰を入れこんでしまうなんてもってのほか!』
と言われ、今回のお母様にも何度もお話しましたが、
やはり遺灰をいつも身につけていたいとの強い希望がありました。
愛する人を悼む形は、人それぞれ、自由でいいのだと思いました。
位牌の相談に見えたのが初めでした。

今年のお正月に、ファックスが届きました。
クリスマスイブに、とうとう天国へ旅立ったと書かれていました。
長かったなあ、、、
頑張ったんだなぁと、文面を読みながら7年前を思い出しました。
お嬢さんは9歳のある日、よくある熱を出した3日後に植物状態に
なってしまい、以来ずっと機械に繋がれたまま、
今は12歳だとあの日おっしゃっていました。
いつか、お別れの日が来るだろうから、今からいろいろ準備をしていて、
その時にはお位牌は私に相談したいとおっしゃっていました。
あれから7年。
12歳だったお嬢さんは、今月末で19歳を迎えるところでした。
元気だった9年と、意志疎通ができなくなってからの9年、、、
最後の9年間、ご本人もご家族も本当に頑張ってきただろうな、
そしてもう頑張らなくていいんだなという気持ちでした。
『いきなりじゃ可哀想だから、ゆっくりさよならを言ってくれて
いるんだと思えるんです。(^-^)』
7年前にママが私に言った言葉が、印象的でした。
あの時、依頼されたデザインは、羽根のついたかわいらしいものでしたが、
今回新たに提案されたデザインは、全く違うものでした。
きっと、お嬢さんが大人になって、かわいらしいというのとは
違ってきたからでしょう。
ピンク色が好きだったそうです。
だから、ピンクの月。
そして、ピンクの波をイメージしたものでした。

色合いのご相談や、月が歪むかもしれないという問題などを
話し合って、製作しました。
そのお位牌が出来たとご連絡したら、当初希望されていた
『遺灰を入れたペンダント』
を、やはり作りたい、可能ならば自分で作りたい。
とおっしゃいました。
今日はお位牌を引き取りに来ていただいたのと同時に、
そのペンダントを製作する日でした。
大切に持っていらっしゃった遺灰。
それをどうやってガラスに封じ込めるか、またデザインは
どんなふうにするかと、しばらく話し合って、バーナーを
使って頂きながら、ぶっつけ本番で制作していただきました。
私もお手伝いしましたが、かなりの部分を、お母様が
携わる作品になりました。

ご覧になっていたお父様が、自分も小さいものを作りたいと
おっしゃって、今度は小さな角のような貝のようなガラスを
作りました。

やはりこちらにも、遺灰を入れました。


ペンダントには、黒い革ひもを選ばれて、そのまま身につけて
お帰りになりました。
以前、お坊さんに
『仏教でもキリスト教でも、塵になって大地に還るのが成仏。
ガラスに遺灰を入れこんでしまうなんてもってのほか!』
と言われ、今回のお母様にも何度もお話しましたが、
やはり遺灰をいつも身につけていたいとの強い希望がありました。
愛する人を悼む形は、人それぞれ、自由でいいのだと思いました。
2013年04月01日
夕陽のガラス表札
そうそう。
表札と言えば、昨年も製作したのでした。
息子の保育園のお友達のママからのご依頼。
お知り合いの方のお祝事には、いつも私の
夕陽グラスと宵のグラスを贈ってくださいました。
数年前に、ご主人の就職で神奈川県へ引っ越してしまい、
昨年茅ケ崎に一戸建てを建てたそうで、オリジナルの
表札を、ぜひ夕陽グラスのカラーで作って欲しいという
ご注文でした。
この夕陽グラスのカラーリングが、お皿にすると、赤い部分が
少なくなる傾向があり、ましてや表札ですから、お皿自体の
厚みも倍以上にしなくてはならず、とにかく色の幅が狭くなる
要素たっぷりで、何度もやり直し、3枚製作しました。
いよいよ私が悲鳴をあげて、外周に紫を入れて色の幅を
太くする案を提示して了承していただき、4枚目を吹いて、
やっとこさっとこ完成~~
で、文字をどうするか???
サンドブラストで彫刻しても、文字は白いので、あまり目立ちません。
ガラス棒で描いてく、、、という案も出ましたが、お皿にしてからは
ガラス棒で描いている間に割れてしまいます。
私がフリーハンドで描いたとしても、その文字を彼女たちが
気に入るかどうかも心配でした。
何度もやりとりして、文字は本人にペイントしてもらうという
方法をとりました。
絵具とお皿を、茅ケ崎に送り、乾かしてから送り返してもらって、
電気炉で温度を加えました。

エナメル絵付けではないので、いつかはげたり、色が褪せたり
するかもしれないことは了承していただきました。
もしもそうなったら、また書きなおそうということに。

送り返された表札には、思いがけず彼女の故郷の
大田子海岸から見える夕陽が
描かれていました。
さすが、郷土愛の強い彼女です。
とっても上手!!!
春先は、この『ゴジラ岩』の目のあたりに、夕陽が落ちていくんですよ!
世界でたったひとつのオリジナル表札。
彼女たちの生活を彩ってくれていると思います。
表札と言えば、昨年も製作したのでした。
息子の保育園のお友達のママからのご依頼。
お知り合いの方のお祝事には、いつも私の
夕陽グラスと宵のグラスを贈ってくださいました。
数年前に、ご主人の就職で神奈川県へ引っ越してしまい、
昨年茅ケ崎に一戸建てを建てたそうで、オリジナルの
表札を、ぜひ夕陽グラスのカラーで作って欲しいという
ご注文でした。
この夕陽グラスのカラーリングが、お皿にすると、赤い部分が
少なくなる傾向があり、ましてや表札ですから、お皿自体の
厚みも倍以上にしなくてはならず、とにかく色の幅が狭くなる
要素たっぷりで、何度もやり直し、3枚製作しました。
いよいよ私が悲鳴をあげて、外周に紫を入れて色の幅を
太くする案を提示して了承していただき、4枚目を吹いて、
やっとこさっとこ完成~~
で、文字をどうするか???
サンドブラストで彫刻しても、文字は白いので、あまり目立ちません。
ガラス棒で描いてく、、、という案も出ましたが、お皿にしてからは
ガラス棒で描いている間に割れてしまいます。
私がフリーハンドで描いたとしても、その文字を彼女たちが
気に入るかどうかも心配でした。
何度もやりとりして、文字は本人にペイントしてもらうという
方法をとりました。
絵具とお皿を、茅ケ崎に送り、乾かしてから送り返してもらって、
電気炉で温度を加えました。

エナメル絵付けではないので、いつかはげたり、色が褪せたり
するかもしれないことは了承していただきました。
もしもそうなったら、また書きなおそうということに。

送り返された表札には、思いがけず彼女の故郷の
大田子海岸から見える夕陽が
描かれていました。
さすが、郷土愛の強い彼女です。
とっても上手!!!
春先は、この『ゴジラ岩』の目のあたりに、夕陽が落ちていくんですよ!
世界でたったひとつのオリジナル表札。
彼女たちの生活を彩ってくれていると思います。