闘病中の彼女に想いを伝える石文

FARO

2017年06月24日 22:54

『ガンと闘っている30代の女性に贈りたいのですが。』

と、minneさんから石文の注文を受けました。


『彼女は乳がんで肺と骨と脳に転移してますが、通院で仕事もしてます。

とても頑張ってて笑顔なんです。
笑うとボロボロの歯が見えます。
もちろん歯医者にも通ってて最善の状態です。』


いつも笑顔で、辛いところを見せないお友達に、何かしてあげたい、、、

そう思って、『いっぱい泣いて、いっぱい笑おう!』という
メッセージを彫ってほしいと書かれていました。

このお客様は、前回も私のサザエグラスをお求めくださったのですが、
そのグラスも、彼女に贈るためだったそうです。
とても気に入ってくださったそうです。


でも、ご希望のメッセージでは、お友達は辛いかもと思いました。

すでにいっぱい泣かれていると思ったのです。
それに、脳にまで転移しているとなったら、多分覚悟が
決まっているはずです。

傍で見ていて何かできないだろうかと心を痛めていらっしゃるお客様の
想いを伝える言葉、、、


『いつも想っているよ』

そう彫ったらどうでしょうか?とご提案しました。

お客様は『負けるな!』というメッセージも考えていらっしゃったようですが、
私の提案を気に入ってくださいました。




ガンという病気が、あたり前のように治る日はいつ来るのでしょうか?

娘を残してガンで亡くなった妹を思い出すようで、
主人は昨日のニュースを見るのが辛そうでした。

奥様を亡くされたばかりなのに、記者会見を開かなくてはいけないという
ご主人が可哀そうでなりませんでした。

その記者会見が必要であるという世間が存在することに、
残念な思いと怒りを覚えました。

石文を贈られた方も、きっと苦しい想いで昨日のニュースを見ていたでしょう。
どうかどうか、痛みや辛さでこれ以上苦しむことなく、
恋人と穏やかな毎日をすごせるようにと、祈りながらお送りしました。

そして、ご依頼くださったお客さまも、思いつめることなく
毎日を楽しんでもらえたらいいなと思いました。






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