割れたグラスを生まれ変わらせるということ

FARO

2016年11月18日 08:00

9月の浜名湖クラフトフェアで、御贔屓のマリさんがお越しになって
袋を手渡したのでした。

開けると、初めてFAROへお越しになった時のものだという
吹きガラス体験で作られたグラスが粉々に、、、

どんな形でもいいから、どうしてももう一度何か形にしてほしい

そうおっしゃいました。

帰宅してしばらくすると、知らない方からの荷物が。

開けると、こちらもやはり体験で作ったはずのグラスが粉々。

夏に来て下さったやはり御贔屓の方のお姉さまでした。
小学生の娘さんがグラスを吹いて行かれたのですが、
すぐにうっかり割ってしまったそうです。

彼女は悲しがってひどく泣き続けて、お母様が困って電話を
くださったと、後で主人が話してくれました。

どんな形でもいいから、何か別のものにしてほしい、、、



さて、どうしましょう、、、

とりあえず、適当な大きさにカットしました。




いつもお越しくださる方には、サービスで日付と名前を彫っています。

これは溶かすと消えてしまうので、どちらのグラスの日付も、
控えておきました。

大切な日付です。




800度近くで焼いて、さらに1辺1辺バリを取る作業をします。




パッとしないガラス片は、袋に詰めて、お好きなことに使えるように、、、




マリさんの方は、綺麗だと思うガラスを2つ抽出して、まず白いガラスを合わせて電気炉で溶着し、裏側が透けないようにしました。
それを更にドロップ型と三角に削って、もう一度電気炉で焼きました。

なので、3度焼いています。

なぜ2つ作ったかって?

おしゃれな小さな娘さんが欲しい!って泣いたら困るな~って。笑

アクセサリーにするつもりで、アイテムを尋ねたら、好きなアイテムに
するから何も金具をつけなくて大丈夫ですってことでしたので、
このままにしました。




忘れないように、側面に小さく小さく日付と名前を彫り込みました。

ちゃんとマリさん、気付いてくれましたよ!




小学生の女の子には、ヘアゴムがいいかな~って。

三日月型に削りました。




こちらも、忘れずに日付と名前を、、、




無事届いたかな~気に入ってくれたかな~って思っていたら、
小さな荷物が届きました。

手紙も2通、付いています。




開けたら、お母様手作りのロールケーキ!

請求書を送ってほしいということと、お二人がとっても喜んでいるということが
お手紙で分かって、とてもうれしかったです。

どちらも、御贔屓さんなのでお代はいただきませんでした。

FAROで作ったグラスが大切な思い出だという、強い想いだけで
私はとっても嬉しかったのです。



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